2019年 06月 10日
比売河線開通によせて
大きな駅のホームも
深夜は人影が僅かだ。
眩しい照明の明かり
シャッターの閉じた売店
空っぽのごみ箱。
ふと線路を見ると
乗客を運び終えた
鋭く速そうな車両が
静かに車体を休めていた。
遠くにあるエスカレーターから
黄色いヘルメットが浮き上がってきた。
水色の作業着を着て
黒く大きな工具入れを担いだ数人の男たち。
どうやらここは、
深夜を過ぎても眠ることはないらしい。
ひとを運び、ものを運ぶ。
そして、その想いも一緒に運ぶ鉄の道、鉄道。
最速も鈍行もひとが施す技に支えられて
また陽が昇れば
たくさんのそれらを乗せて
走る。
時が、世の中が動き出す。
最終列車の入線を告げるアナウンスが
がらんとしたホームに響き渡った。
数分後、少し雨に濡れた車輌が
静かなホームの風をきった。
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比売河線 藍沼駅駅長
姫川でございます。
何気なくも忘れられない
路線風景をご案内いたします。
最後になってしまいましたが
比売河線を開通させるにあたり
ご指導いただいた師匠に
心から感謝を申し上げます。
by aiotsunaide
| 2019-06-10 11:55
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