2020年 04月 16日
自然とのバランスと共存と列車
初夏の味覚
「スナップえんどう」
サクサクとした身厚いさやの中に
コロコロとした真ん丸い小型の豆
みずみずしい果肉からしみ出る
野菜ならではの柔らかな甘味。
茹でたての冴えた緑色は
目にも鮮やかで
身も心も癒されていくようだ。
田園地帯の間を縫うように走る
地方線の両側には
田畑が広大に広がっている。
右側は、田おこしが始まった田んぼに、
トラクターと耕かされた茶色い土、土、土。
反対側には、実りをめざして
蔓を伸ばし初めた
スナップえんどうの若い芽の群れ。
やさしく柔らかな新緑色をした
芽の絨毯が広く敷き詰められているのを
車窓から見ることができる。
この地帯は、
かつては有数の稲作地帯で
同時に酪農地帯でもあった。
地平線までも続いていそうな
田んぼ。
牛舎では乳を搾る。
畦には、菜の花やすみれ
にらばななどの野草が
四季折々に
控えめながらも彩を加え、
日が暮れれば、蛙が鳴き
蛍が舞う。
今では、半数以上が
稲から別な作物に転作し
場所によっては
住宅地に変わってしまった。
ひとの在り方が変わり
自然の在り方をも
変えてしまった。
広く拡張していった
そういった営みは
生物の生態やその組成を
未知なるものにも
変えてしまったのだろうか。
近頃の世界的な危機的状況のため
人の往来が激減している昨今でも
列車は変わらず
田園地帯の間を縫うように走っている。
より緑色を増してきた若芽や蔓。
より黒々さを増してきた田園の土。
いつまでも
それらと共存しながら
生きていくことは出来ないだろうか。
人々の生命が脅かされるような環境ではなく
共に生き、輝き
躍動できる環境を
私たちは導き出すことは出来ないだろうか。
空っぽの車窓ではなく
笑顔でいっぱいの車窓にして
これからも変わらずに
列車を走らせ続けていきたい。
今年もスナップえんどうを食べに
都会で働く家族が
帰って来れますように。
by aiotsunaide
| 2020-04-16 07:16
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