2023年 03月 11日
温泉の温もり
12年前の3月11日の記憶を

忘れることはないと思う。
この日になると
誰からとでもなく
当時のことを話し出して、
「そうだったね」「それは大変だったね」
「よく覚えているね」などと
自然と話しの輪が広がってゆく。
震災を経験していない子供たちも
家族や学校・幼稚園・保育所と
いろんな場面で耳にして
14時46分には自然と手を合わせて目を閉じる。
震災の記憶は昨日の出来事よりも鮮明で
年を経る毎に、みんなの話しの内容が
詳細になってきているようにさえも感じる…。
埃っぽい空気の中を
給水のために列を成し、
食料と日用品の買い物は
品数と数量が制限されて
十分に手に入らない。
そして度々襲ってくる
地鳴りと余震。
そんなことが何日も繰り返された
ある時に、
山形県のとある温泉施設が
宮城県からの訪問者を
無料で開放してくださっていることを
知り得た。
普段なら気軽に出かけている隣県だったが
この時はものすごい冒険でもするかのように
勇気を振り絞らないと出かけられなかった。
山形県側も結構揺れたはずなのに、
温泉では明るく優しく迎え入れて下さった。
茶褐色に色付いた独特な湯が
身体と心を芯の芯まで温めて、
今でも、あの湯の温もりと香りを
ありありと思い出すことができる。
震災があったあの時の記憶を
けして忘れない。
そして、ひとと人とが行き交い
思い合う気持ちが
辛さや苦しさをそっと包み込んで、
明日に向かって歩めるようにと
背中を察すってくれたことをも
けして忘れてはならない。

JR仙山線 山形駅
by aiotsunaide
| 2023-03-11 23:56
| 橋
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